キシリトールガムは本当にむし歯になりにくいか?

 キシリトールは、白樺など天然の樹木や植物から精製される糖アルコールの一種です。
むし歯の原因菌の代表とされるストレプトコッカスミュータンスは、ショ糖を分解して酸とグルカンと呼ばれる粘着性の多糖を作り、結果的に高濃度の酸を歯の面に長時間作用させ、脱灰(歯を溶かす)つまりむし歯を作ることが知られています。
 ショ糖の代わりにキシリトールを用いると、ミュータンス菌はキシリトールを栄養源として分解することができず、したがって酸を作れないだけでなく、一種の栄養失調状態になり活動が低下するといわれています。
 キシリトールガムがむし歯の抑制効果があるというのは、ひとつには以上の理由が挙げられます。
その他に、ガムを長時間かむことによってだ液の分泌が活発になる結果、このだ液の洗浄作用、殺菌作用により結果的にむし歯を抑制するという効果もかなり大きいと考えられます。
 ここで大切なのは、キシリトールガムのむし歯抑制効果を期待するには、最低でも15分以上かんでいる必要があります。
また、キシリトール以外の甘味料が入っているガムもありますから注意が必要です。
 最後に、正しい食生活とブラッシングが実行されて、はじめてキシリトールの効果が十分に現れると考えるべきでしょう。
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