東日本大震災から

2011年4月



 東北関東大震災で、特に東北地方の太平洋側は人命、財産等、甚大な被害を受けました。
 私も仙台の大学出身なので、友の多くが宮城県周辺で医療に携わっています。
 不幸中の幸いで、友人で命を落としたという連絡はいまのところありません。     
 しかし、3月末時点で診療を再開できた者はほとんどいません。
 医療に携わる者の性でしょうか、多くの友人は被災地で被災地医療や犠牲者の検死のボランティアを行っているようです。
 被災者自らボランティアを行う友人たちを尊敬し、また誇りにも思います。
 耐えてなんとか生き延びることから、今後は次第に復興に向かって視線を上げていくことでしょう。
 
 さて、群馬でも震災の影響が大きいですね。
 計画停電、ガソリン、その他の物資の不足。
 不自由なことは事実ですが、政府の対応のまずさに加えて、風評が事態を悪化させていることも否めません。
 今回の被災地における被災者の冷静な行動は、海外からも高く評価されています。
 被災地以外の私たちにできることは、支援物資や義援金を送ることだけではありません。
* 節電に努める
 発電施設が震災の被害を受けている以上、節電は当然です。
 皆で節電し、電力需要のピークを平坦化すれば、計画停電もひょっとしたら 
 回避できるかもしれません。
* 風評に踊らされて買いだめをしない
危機感から自分の備蓄に走ると、必要な物資が必要な方へ届かなくなり、新たな危機を生みます。
* 一生懸命働く。
ある経済学者は、「経済活動は、被災地に対する最大の援助」と言っています。
被災地以外の人たちが経済活動をしっかり行うことで、被災地を金銭的、物質的に支えることが可能となります。

 日本中、みんなの知恵と力、そして心でこの試練を乗り越えていきましょう。
 ちなみに医療の「医」の字の語源、ご存知でしょうか。
 この字はかつては「醫」の字を使っていましたが、いまでは簡略化されて、左上の「医」の部分だけが残りました。
 「醫」の字は、その「医」と、右上の「役」の旁(つくり)の部分、そして下の「酒」の旁の部分から成っています。
 「医」は技術を表し、右上は役に立つこと、つまり奉仕を意味します。
 そして下の部分は、癒しを表します。
 失神した人の意識回復に酒を飲ませることやその酒を「気付け」といいますが、これが関係しているのでしょうか。
 つまり医療は、医療技術と奉仕の気持ちと癒しがあって、初めて人を病気(疾病)から解放するお手伝いができるということなんですね。
 本物の医療に一歩でも近づけるよう、努力していきたいと思います。

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