口臭について

2017年10月



 口臭を気にする方は少なくありません。
 実は、誰でも口臭はあるのです。
 特に、朝起床時には比較的強く感じることがあります。
 これは、睡眠中唾液の分泌が減り、口腔の細菌の数が増えたり、細菌による食物残渣(磨き残し)の分解が進むためです。
 これは「生理的口臭」といって、食事やブラッシングにより消えますから全く問題ありません。
 口臭の原因は、歯周病やむし歯、舌苔(ぜったい)、ドライマウス(口腔乾燥症)、単なる清掃不良、呼吸器疾患、消化器疾患等、いろいろあります。 
 中でも最も多いのは、歯周病に関連した原因です。
 さて、歯周病による口臭では、特有の臭いが出ます。
 主な臭いの成分は、硫化水素、メチルメルカプタン、ジメチルサルファイドです。
 これらに共通する元素はS、つまり硫黄です。
 タンパク質は、炭素と水素、酸素、窒素、硫黄から構成されています(ちなみに、炭水化物と脂肪は、炭素と水素、酸素で構成されています)。
 タンパク質で特徴的なのは、S、つまり硫黄を含んでいることです。
 先ほどあげた代表的な口臭の臭いの成分には、すべてSが含まれています。
 これは、歯周病の原因菌は歯周組織(歯を支えている歯根膜や歯肉)のタンパク質を分解して増殖します。これが口臭の主な原因です。
 しかも、歯周病菌のほとんどは嫌気性菌といって、空気に触れない部分で増殖が活発になるという性質があります。
 つまり、ポケット内にプラークが堆積した場合、最も深い所にある古いプラーク内ほど活発に増殖するのです。
 さて、舌苔とは舌表面の角化が進み、そこにできた溝に細菌や汚れが付着し、苔が生えたように見えるものを指します。歯周病があると、歯周病菌はこの溝で増殖し、タンパク質を分解し口臭の原因となります(舌苔の原因にはこれ以外にもいろいろあり、不明なことも多いのです)。
 ドライマウスも、唾液の分泌低下により清掃性や免疫機能が低下するため、口腔の細菌が増殖しやすくなり、それによって歯周病が悪化し、口臭の原因となる場合が多いのです。
 もうおわかりのように、口臭予防にはまず歯周病を予防する、歯周病を治療するということが最も有効なのです。
 また、ドライマウスでも、口を動かす(食事、会話)、唾液腺をマッサージする等である程度症状を改善させることができます。
 また、舌苔に対しては、舌ブラシや柔らかい歯ブラシで、舌をべーっと出した状態で、奥の方から前に向かって軽く数回かき出すようにしてください。ただし、度が過ぎると味蕾(みらい)という舌の表面にある味を感じる感覚器を壊してしまいますから、ご注意ください。

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