沈丁花とメジロ

今日は、前橋では最高気温25℃を超えたとか。

3月なのにとんでもない暖かさ、いや暑さでした。

2年毎の診療報酬改定、いわゆる点数改定に向け準備しながら、庭の草むしりを。

いえ、2時間ほどデスクワークをするとストレスがたまり、その気分転換に草むしりをした、というほうが正確かもしれません。

少し体を動かすと汗ばむような陽気でした。

草むしりは面倒な作業ですが、実は見方を変えれば最も季節感を感じる作業でもあります。なんといっても植物と最短距離で向かい合えます、いえ、合わざるを得ません。

今日などは沈丁花のそれこそ「春」を象徴するような香りに包まれていました。

メジロもおそらく番(つがい)でしょうか、二羽ずつ同じ木の枝に来てはか細い高い声で鳴いていました。

警戒心が強い鳥なので、前回同様、ここまでが精一杯でした。見えますか?

 

クリスマスローズ、今年も

あの東日本大震災から7年が経ちました。傷ついた被災地の風景は徐々に変わっても、人々の辛い思い出は決して癒えることはないでしょう。

さて我が家では、例年通りクリスマスローズが満開となりました。

クリスマスとは名ばかりで、実際に満開となるのは2月から3月にかけてです。

クリスマスローズの自生域はヨーロッパから中国までとかなり広く、特にアドリア海に面した地域でその種類や数も豊富とのことです。

クリスマスロ−ズ(以下、クリロー)は、色や模様のバリエーションが豊富で、花びらの形(シングル、セミダブル、ダブル)、色、模様の順に表記します。

したがって、写真上はシングル ピンク ベイン(ベイン=veinとは葉脈、血管のこと)、下はダブル ホワイト ピコティ(ピコティは覆輪、縁取りのこと)と呼びます。

この花、なかなかシャイで、カタクリの花のように下にうつむいて咲きます。

ですから、下の写真は根元の方から煽って撮影しています。

寒かった冬もようやく終わり、桜の開花も現実味を帯びてきました。

春はそこまで

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今年の冬は、記録的な寒さが続いています。福井では、大雪により20kmにわたり車列が立ち往生し、数日間陸運が麻痺状態となりました。

前橋でも2回ほど積雪し、駐車場の雪かきで腰を痛めました。幸いにも、近所の重機を持っている会社の方がショベルカーで大方除雪してくれました。寒さの中の心の温かさに感謝感謝です。

当院の水道管も一部凍結し、ガスによる温水が出ない日もありました。こんなこと、開業以来一度もありませんでした。

まだ寒さは続くでしょうが、一方で気温の推移を見ていると、最低気温がマイナスの日が徐々に減り、最高気温10℃以上の日が増えてきました。

この数字を見ただけでも暖房効果がありそうです。

そして、春は着実に近づいています。

庭の蠟梅(ロウバイ)の黄色い花はいい香りを放ち、馬酔木(アセビ)の花も膨らみ始めました。

足元に目をやると、いつしか落ち葉の間からフキノトウが葉を広げていました。

テレビでは、早くも桜の開花予想がアナウンスされました。

 

イチョウの葉

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晩秋から初冬にかけて、イチョウの黄葉は、陽の光が当たると神々しいですね。

さて、神田神保町の古書店の店主によれば、目ぼしい古書にはイチョウの葉が挟んであることが多いとか。
ただのしおりかと思ったら、虫除けのためだそうです。

イチョウの葉には、シキミ酸という物質が含まれていて、防虫効果があるそう。

そういえば、漢方薬としてもイチョウの葉は使われますね。

そこで先日、イチョウの葉を集めてきて、数日天日干しして袋に小分けしてみました。袋一つで引戸のタンス一つ分。

効果は2年ほど持続するそうです。知り合いにお分けしようと思います。

キンモクセイの季節

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もちろん、これはキンモクセイではなくカトレアです。

夏咲きの「ハワイアンウェディングソング」という種類で、以前にもご紹介しましたが、毎年必ず8月から9月に咲いてくれます。購入してからすでに10年以上経っていますが、咲かなかった年はありません。しかも、カトレアには珍しく甘い香りがします。さらにどんどんバルブ(膨らんだ茎)が殖えるので、知人にお分けしています。

この花が咲くと、いよいよ本格的な秋を感じます。我が家にとっては大切な風物詩です。

もうひとつ、秋の風物詩として三大香木のひとつ、キンモクセイが挙げられます。

以前は体育に日あたりに香ったものですが、地球温暖化の影響でしょうか、最近はこのカトレアが咲く時期にかぶってきたような気がします。

日が短くなるのはちょっと寂しい気もしますが、思考の時間である黄昏時が長くなるのは、この歳になるとありがたくもあります。

人生を楽しみましょう。

ヤマボウシの実

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今年の夏は天候不順の日が多く、暑さに弱い私は、比較的過ごしやすくその点では助かりました。でも、農家の方は作物の生育状態が心配でしょうね。

そしていつの間にか季節は秋に。

青春時代は、夏の終わりが寂しく感じたものですが、この歳になると、夏がほっとします。

写真は我が家のシンボルツリーの一つ、ヤマボウシの実です。

見た目はなかなか愛らしいのですが、下に落ちたものを誤って踏みつけると、靴底にはベタッとつくし、結構やっかいです。それでも、銀杏のように匂いがないのが幸いですが。

何かの文献に食べられるとあったので、数年前にジャムにしたことがありました。

普通にジャムにしたところ、まるで焼き芋のようでジャムのイメージとは程遠い味になりました。そこでレモンを入れてみたところ、なんとかジャムとして食べられました。ジャムって、甘みだけでなく酸味が絶対必要なんですね。

海の日

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今日は海の日。

といっても、関東では梅雨明けまでもう少しかかりそうです。

ただここ数日、午後から夕方にかけて車軸を流すような豪雨に見舞われていますから、梅雨明けも間近といったところでしょうか。

私事ですが、先週、群馬県保険医協会の会長に選任され、それに伴う行事等でやや緊張気味に過ごしていましたので、この週末連休は、久々にホッとした時間を満喫できました。

写真は海の日にちなんでスカイブルーです(ちょっとこじつけですが)。

道を挟んだ隣の家のアガパンサスです。この名前もやっと調べた挙句に見つかりました。日本名はムラサキクンシランというそうです。じつは、意外にもヒガンバナの仲間だそうです。

なぜ調べたか?

診療室から見えるこの花の名前を患者さんから聞かれるからです(自分で植えたものではないんですが)。

毎年この時期、一ヶ月以上清々しい色の花を咲かせます。

鬱陶しい時節柄、ツユクサやアジサイの花色と同じく、目に涼しさを運んでくれます。

 

 

ゴールデン ウィーク

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今年のゴールデンウイークは、天候に恵まれました。

だからといってどこかに出かけたわけでもなく、ほぼ日常の環境の中で、庭いじりや、書類の整理、そして親しい人たちと時間を共有しました。木漏れ日の下、テーブルを外に出し、風の音や鳥のさえずりを聞くだけでも、かけがえのないひとときを満喫できます。

暑くもなく、寒くもなく—でもそんな心地よい気候は長くは続かないものですが。

さて、1枚目の写真は、診療所の玄関前で、モッコウバラが満開です。手前の斜めに伸びたオリーブの木は年々スロープに覆いかぶさり、そろそろなんとかしなければ、と毎年考えています。

2枚目は、庭のフジの花。ミツバチの羽音が聞こえてきそうです。

最後の1枚は、ブルーベリーの花後の状態。これからもとの部分が膨らんで夏にはあの甘酸っぱい実をたわわにつけます。

 

いつの間にか—春

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いつの間にか—すっかり春めいてきました。

昨年は今頃、桜は満開を過ぎていましたが、今年はここに来て冷え込む日々が続き、開花が遅れ、逆に花を楽しむ期間が若干長くなりそうな、そんな気配があります。

さて今回は、ここのところ数回紹介しているジョウビタキ、また登場です。

私に心を開いてくれたのか、庭に出るたびに近づいて来てくれます。うれしくなります。

しかし今回の主人公はバックのユキヤナギです。

ユキヤナギはバラ科で、5枚の花弁で、桜や梅、梨などと同類です。

もう一つの写真は、裏庭に咲くツツジ科の「春一番」です。

春一番といえば、春本番前の最初の強い南風の呼称ですが、それはそれとしてやはりこの鮮やかなピンクは春の到来を実感させます。

地球温暖化が取り沙汰される昨今ですが、それでも日本はまだ四季を感じる風情があります。

この風情と感性を大事にしていきたいものです。

 

 

冬から春へ

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2月も残りわずか。

寒い日もありますが、さすがに前橋では最低気温が氷点下になることはほとんどありません。

その分、今年は春二番、三番と、強風が立て続けに吹き荒れました。冬季節風の強い当地でもびっくりするような風でした。

この時期穏やかな日中にそっと窓を開けて深呼吸すると、時々春の香りがします。おそらく気温と湿度が上昇したため、地面に含まれていた水分が地上に出てきた匂いではないでしょうか。この「春の気配」がとても好きです。

さて写真は、つい先日庭にやってきたモズと、今朝咲いていたクロッカスです。

俳句では、モズは秋、クロッカスは春の季語ですが、モズは冬からたちの棘にささった早贄(はやにえ)のイメージがあるので、この2枚の写真で季節の変わり目を感じていただけたらと思います。

もうすぐひな祭りです。