4月までの「ご意見ポスト」から

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ご意見-1
「○○さん、ていねいで良かったデス。」
回答
 ご評価いただき、ありがとうございます。
 本人にもこのご意見、読んでもらいました。
 おそらくスケーリング(歯石除去)のことを指していらっしゃるのでは、と思います。
 スケーリング中、患者さんは、指先を通して術者(処置者)の動きのみならず、心の動きや性格まで敏感に感じとるものです。
 今後とも、指先で「思いやり」が伝わるよう、医院全体で努力していきたいと思います。

ご意見-2
「いちごあじのふっそをだしてください。(できたら)」
回答
 この字からすると、小学生以下のお子さんのご意見かと思われます。
 現在使っているフッ素は、味のないものと、ピーチ味、レモン味が中心です。
 イチゴ味で同様の効果のものがあるか、探してみます。

遅咲きのミモザ

 img_2003.jpg今年は年明けからの記録的な寒さのせいで、桜も遅れそう。
 東京の上野公園では、昨日(4/8)満開の桜の下で、花見を楽しむ人々がテレビで紹介されていました。
 桜の花より人の方が多いのではと思えるほど。
 前橋ではまだつぼみが開き始めたところ。
 でも気象予報では、今週は5月の陽気が続くとのことなので、一気に満開となるかもしれませんね。
 医院前のミモザ、ご多分に漏れずいつもより遅咲きです。
 ちょうど桜の露払いのようなタイミングです。
 

ゲンカイツツジ

 img_1991_edited-1.jpg 今年の冬の寒さは記録的、春は遠いと思っていたら、ベランダの白いゲンカイツツジが開花しました。
 そういえば、先週結婚式で訪れた東京の乃木神社境内の梅は満開でした。バラの新芽もここⅠ〜2週間でずいぶん大きく膨らみました。
 春までもう少しの辛抱です。
 

歯科用CT(プロマックス3D)の導入

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 今回も診療のお話です。
 今年2月末、かねてよりの懸案だった歯科用のCTをついに導入しました。
 私も57歳になり歯科の開業医としての先が見え始めた今、これから大きな借り入れをすることに迷いがあったのも確かです。
 しかし、生来の優柔不断な性格の私が身につけた処世術、それは既成事実から姿勢を決めるという方法です。この最近の私の流儀(笑)に従い、ついに心を決めました。
 別の見方をすれば、新規開業で返済が重くのしかかっている歯科医には、CTなどの高額医療機器を開業当初から導入することはかなりのリスクになります。
 30年近く地域で開業し、それなりに返済も終わっている私たちが、診断のためのより正確な情報を得るため導入すべきものではないか、とも思うのです。
 とはいえ、高額であることには変わりはないのですが。

 ところで、歯科にCTって何に使うの?と思われるかもしれません。
 実は、歯髄(歯の中の神経)の状態や歯槽骨(歯の周囲の骨)、歯の根の形といったものは、外からは正確には把握できないのです。
 ではこれまでどうやって治療をしているのか。
 実は、経験と手探りと試行錯誤でやっているというのが偽らざる事実なのです。
 病態の真の(真に近い)状態を把握しより適切な治療をしたい—こう思うのは、歯科医として自然な欲求なのです。

 さて、歯科用のCTはコーンビームCTといわれ、医科の一般的なCTと比べ、
・装置が小型
・照射範囲は限局されている
・より細密(0.1mm単位)な画像処理が可能
・金属等の影響を受けにくい
・放射線の照射線量が少ない
といった特徴があります。
 この装置を使って、治療でよりよい結果が出せるか、あとは使う私たちの力量が問われますね。
がんばります。

 

あの日のわたし

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 年明け早々、一冊の本が送られてきた。
 宮城県の海岸近くの町で津波に被災した、大学の後輩からだった。
 タイトルは「あの日のわたし」。
 東日本大震災を直接、あるいは間接的に体験した方々の手記99通を編集したものだ。
 表紙の写真のなんと印象深いことか。
 99人の思い、いや掲載されなかった人たちの思いまでをも雄弁に語っているようだ。
 一人の僧侶が降りしきる雪の中、瓦礫の荒野に立ち静かにお経を唱えている。そこには神々しささえ感じられる。そして鎮魂の思いが読む者の胸にしみてくる。
 一瞬で家族を失った無念さ、自然の力の前での人間の無力さ、未だ行方の知れない者への思い、字を追っていくといつしか涙が頬をつたう。
 そして彼の手記も載っている。
 津波が診療室の一階を飲み込み、波に運ばれてきた家の屋根や船が不気味な音をたて外壁を擦る中、二階に逃れた彼は完全に周囲から孤立し、無意識に座禅を組んでいたという。
 彼は死を覚悟していた。このときの心境をこう語っている。
 「やがて命を天に預けたと言いますか、天の流れに身を任せる覚悟ができました。もし生かされたら、きっと意味があるはずだ。そのために残りの人生を捧げようと誓いました。」

 また未曾有のパニック状態のなか、秩序を守り、互いに思いやる人間の、日本人のすばらしさを実感した手記。
 亡くなった方々、そして悲しみの分、未来に向かって力強く生きようとする手記も載っている。 
 手記を寄せた人たちは誰一人、作家ではない。
 素人の表現だからこそ、そのときの心境がまっすぐに胸を打つ。

VELscope ベルスコープ (光学式口腔がん検査診断システム)

  velscope_1973_edited-1.jpgこのブログで診療のお話をすることは初めてかもしれません。
 今年1月、念願のVELscopeをついに診療に導入することができました。
 これは、アメリカで開発された口腔内のがん組織をスクリーニングする検査・診断システムです。
(ウィキペディア http://ja.wikipedia.org/wiki/VELscope)
 口腔粘膜に特定の波長の光を当てると、健康な組織は蛍光発光し青緑色に、がん組織や前がん組織は蛍光発光せず暗色に見えるという性質を利用した検査診断システムです。患者さんには、全く苦痛を与えずに検査できます。
 実は数年前、絶対にがんではないだろうと思っていた患者さんが、大学病院の口腔外科での生検の結果、前がん病変だったという、歯科医としてショックな体験をしました。
 最も口の中をみる機会の多い歯科医が、口腔のがんを見つけられなかったら歯科医の意味がないではないかと、思うようになりました。
 説得力ある根拠なしに安易に大丈夫とも言えない一方で、炎症や明らかに良性の腫瘍までがんを疑っていては、これまた患者さんに無用な心配をさせるだけです。
 2年ほど前、テレビでこのVELscopeを取り上げた番組を見て、どうしても欲しくなりました。しかし、このシステムは日本では厚生労働省の薬事法の認可を受けていないので(2011年現在)、国内で購入することはできません。
 そこでインターネットで探した医療機材の輸入業者を通じて、アメリカから直接購入しました。
 正月早々荷物が届いたときは夢のような気分でした。
 使い方は簡単なのですが、VELscopeを通して見た視覚的な識別にある程度の知識が必要で、付属のDVDと辞書を片手に数時間格闘、大まかな理解はできましたが、自分の英語力なさを改めて痛感しました。
 いずれにしても、このシステム導入が患者さんのお役に立てれば幸甚です。

師走のCDコンサート2011

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12/4(日)、14:00から 恒例の「師走のCDコンサート」を開きました。
 師走にしては暖かく、木漏れ日(枝漏れ日?)のもと、7名のご参加を得て、話に花を咲かせながら、わいわい楽しい時間を共有しました。
 今回は、声の透明感と正確なピッチを皆さんにお聴きいただこうと思って、森麻季を取り上げました。
 そして、昨年感動ものだったキーシンもまた映像でご覧いただきました。
 当日のプログラムは以下の通りです(多少の変更あり)。

•森 麻季
1. アヴェ・マリア (サン=サーンス)
2. アヴェ・マリア (バッハ/グノー)
3. アヴェ・マリア (服部隆之)
4. アヴェ・ヴェルム・コルプス
5. アヴェ・マリア (カッチーニ)
6. サルヴェ・レジーナ (ペルゴレージ)
7. アヴェ・マリア (ケルビーニ)
8. 教会のアリア
9. アヴェ・マリア (アルカデルト)
10. サルヴェ・レジーナ (クルデーリ)
11. 主のみ前に心を静め(オラトリオ<エリア>より)
12. マリアの子守歌
13. アヴェ・マリア (トスティ)
14. アヴェ・マリア (シューベルト)
15. アヴェ・マリア (マスカーニ)
16. Stand Alone

•星は光りぬ(聴き比べ)
  (プッチーニ)
17.ホセ・カレーラス
18.プラシド・ドミンゴ
19.P.パヴァロッティ

•ギル•シャハム(Vn)
 バッハ 
 無伴奏バイオリンパルティータ No.3 BWV1006
 無伴奏バイオリンソナタ No.2 BWV1003から
 無伴奏バイオリンパルティータ No.2 BWV1004
on BS

ショパン バラード1番(聴き比べ)
 1)クリスチャン・ツィマーマン(P)
 2)エフゲニー・キーシン(P) 

Kissin plays Chopin on U-tube
(ちなみに、記念のCDのラベルは凮月堂のクッキーの缶のデザインを拝借しました)

 11月の「ご意見ポスト」から

-ご意見-
「いつもありがとうございます。
 「記録を書きます」とか、今何で待たされているとか、状況が常にわかることが安心につながります。心地よいいい気持ちで診療を受けられています。」
-回答-
 「貴重なご意見、ありがとうございます。
 理由がわからないまま待たされるのは、とても不安で不愉快ですよね。
 スタッフも、役に立つコメントを書こうと一生懸命なのですが、時にそのことに集中しすぎて、周りが見えなくなっているのかもしれません。
 ご意見を糧に、対応を徹底したいと思います。」

座椅子

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 これまで皆さんに言い忘れていた私の趣味がもうひとつありました。
 日曜大工です。
 作業台から始まり、ドリルドライバー、電動丸ノコ、ジグソー、その他かんな類、ヤスリ等諸々の手作業の道具がそろっています。
 これまでに作ったもので、診療室と自宅で立派に実用品として役に立っているものは10数種類になります。
 市販では手に入れることのできない、その場にぴったり合った特注サイズの棚が最も多いのですが、変わったものとしては、タオル掛けを兼ねたオイルヒーターのためのハンガー(?!)などというのもあります。

 さて、今回ご紹介するのは、この夏に作ったフローリング用の座椅子です。
 実は2作目です。
 一般的な座椅子は、背もたれが傾斜していて座面が平らなものがほとんどです。
 これに長時間座っていると、お尻の位置が次第に前にずれ気味になり、いきおい背中が丸くなり、姿勢が悪くなるとともに疲れます。
 そのためこの春、まず座面を後方に向かってわずかに傾斜させた1号機を製作しました。実際に座ってみると、まだ傾斜が不十分で納得できませんでした。
 ちなみにこの1号機は現在、長女の部屋でそれなりに使われています。
 捲土重来で製作したのが写真の2号機です。
 座面をさらに傾斜させ、それに合わせて背もたれも後方に傾斜させました。
 普段は右の写真のように、クッションを置いて使っています。
 色合いもなかなかだと自負しています。
 手前味噌ですが、音楽を聴く時、テレビを見る時の座り心地は最高です。
 

紅葉(軽井沢)

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 10/20 木曜日、休診日を利用して、軽井沢に行ってきました。
 込んでいるかと思ったら、意外や意外、旧軽あたりも人はまばらで、ゆっくり紅葉を楽しめました。 ここ数日で一気に紅葉が進んだそうです。
 この時期、軽井沢では適度な湿度と低温のため、ワインの保管はワインセラー要らずだそうです。
 そんなワインも楽しんできました。
 写真から空気の湿度、感じられるでしょうか。